「暁月さんに絶対服従 ~隠れ家カフェの常連日記~」
 滝本は難しい顔で言う。

「……お前の家の正月は大丈夫か。
 格式張ってたりしないか」

「いやあ、うちはざっくばらんですよ~。
 この間、うちの家族見たでしょう? 課長」

 実は滝本もまったく同じ心配をしていたのだが、環奈は気づかなかった。

 人はみな、自分の家は普通、と思っているからだ。

「なんだか喉渇きましたね」
とホッとしたついでに言ってみる。

「酒呑んでも、水分にはならいぞ」

「……酒だなんて言ってないじゃないですか」

 まあ、呑みますけど、と思う環奈の横を勢いよく車が駆けていく。

 買って帰ってもいいが。
 まだ、通りにある店もいろいろやっていそうだな、と大きい道沿いの明るい街を見る。

 



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