「暁月さんに絶対服従 ~隠れ家カフェの常連日記~」
「じゃ、行ってきますっ」

 環奈は急いで戻った。

 占い師は自動販売機で梅サイダーを買っていた。

「すみません。
 お財布忘れちゃったみたいで」

「ああ、はい、どうぞ。
 中、入ってとって来られていいですよ」

 ガシャコーンと落ちた缶をとりながら、占い師は言う。

「ありがとうございますっ」
と環奈は行こうとしたが、後ろから、

「あなたが最初に結婚すると思いますよ」
と言われる。

 えっ? と環奈は振り返った。

「……占いはじめて、すぐに見えたんですけど。
 あの場で言ったら、あのお二人にあなたがキレられそうだったので」

「ありがとうございますっ」

 気遣いのできる占い師っ。
 素晴らしいっ。

 いい人ですよ、悦子さんっ。

 いや、いい人すぎて、誰かもうお相手の方がいらっしゃるかもなのですが。

「いいお仲間ですね。
 たぶん、この先もずっと――」

「占いですか?」

「見たままです」
と笑って、彼は梅サイダーを飲んだ。

 どうだろうな?
 ほんとうは占いなのかも。

 なんか控え目な占い師さんだから。
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