「暁月さんに絶対服従 ~隠れ家カフェの常連日記~」
「熱烈な恋愛結婚だと、結婚して現実が見えて、嫌になるとか聞くじゃないですか。
 でも、我々は大丈夫ですね」

 さっきまで執拗に眺めていた豆腐のパッケージを置いて滝本は言う。

「それはどういう意味でだ。
 もう嫌なところ見てるから大丈夫ですね?

 そもそも冷める愛もないので大丈夫ですね?」

 ……両方ですかね?

 滝本は無言でしょうがをすりおろしはじめた。

 わさびじょうゆでは食べないのだろうか。

 豆腐を作った会社に対する抵抗だろうか。

 なにものにも縛られたくないとか?
と思いながら眺めていると、

「……愛があって、嫌なところも見てたら、最高じゃないか?」
と言い出す。

「は?」
< 225 / 328 >

この作品をシェア

pagetop