「暁月さんに絶対服従 ~隠れ家カフェの常連日記~」
 


 すごいちゃちなブースだ。

 当たるのか、ほんとうに。

 平井に連れられ、デーパートに来た滝本は、白いパーテーションで区切られただけの『占いの館』に不信感を覚えていた。

 だが、すぐに、見た目で判断してはいかん、と思い直す。

 花守だって、入社してきたとき、あまりにお嬢様っぽいので、こいつ、なにもできないんじゃと思ったものだが、結構使えるやつだったし。

 そんなことを思いながら、中に入ると、頼りない大学生のような男がいた。

 ガタイのいいサークルの先輩とかに、
「お前、飯食ってんのかっ」
といきなり背中をバーンッと叩かれそうな感じだ。

 とりあえず、平井が占ってもらった。

 トランプ占いのようだった。

 彼の風貌のせいか、ただトランプで遊んでいるだけのようにも見える。

 占い師は渋い顔をした。

「うーん。
 僕はこの人はお勧めしませんね~」

「えっ?」
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