「暁月さんに絶対服従 ~隠れ家カフェの常連日記~」
「隠れ家カフェはハロウィンなにやるんですか?」
今日は環奈ひとりで隠れ家カフェに来ていた。
カウンターは空いていたので、珍しく真ん中辺に座り、西山と話しながら呑む。
「ハロウィンねえ。
かぼちゃ飾るくらいかな。
うちはしっとり落ち着いた雰囲気が売りだから」
西山はそう言いながら、新浜に命じられてか、じゃがいもをむいていた。
テーブル席には中谷が会社の友人たち連れてきていた。
みんなで、どっと大笑いする。
……しっとり落ち着いた雰囲気とは、と環奈が思ったとき、
「環奈ちゃん、環奈ちゃんっ。
環奈ちゃんもやろうよっ」
と中谷が声をかけてきた。
環奈はスツールを回して振り向き、
「え? なにをです?」
と訊く。
「山手線ゲーム知ってる?」
「『山手線ゲーム!』
『いえーっ!』
のとこだけ知ってます」
何故、そこだけ……という顔をおじさんたちはしていた。