「暁月さんに絶対服従 ~隠れ家カフェの常連日記~」
「お正月、着物もいいんですけど、食べられませんよね~。
でも、着物でもいいわよ、というのは、着物で来いという意味なんでしょうかね?」
冷凍しておいた近くの美味しい町中華の店のテイクアウトを食べながら、環奈は言う。
「……あの人は究極、自分の服にしか興味ないから、どっちでもいいだろ。
うちの嫁ですと言って恥ずかしくない格好なら」
「確かに、そんな感じですね」
中華、意外にワインに合うっとか言いながら、もぐもぐやっているこいつの頭はもうお正月に飛んでいるようだ、
と滝本は思う。
「お気に入りの服があるんですが。
買ったときからギリギリのサイズで。
最近、美味しいものばかり食べてるんで、入らなくなっている気がします。
友だちは隙あらばジムに行ってて痩せたんですけど。
そこまでできませんしね」
「家でプランクでもやったらどうだ」
うちの親に言ったら、
「あら、家にジムを作ればいいじゃない」
とか言いそうだが、
と思いながら、滝本はそう言ったが、環奈は、
「私はプランクを長めにやったら目の血管が切れた人間ですよ」
と妙な主張をしてくる。
「なんだ、それは」