婚活嫌いのパイロットは約束妻に恋をする
入浴を終えて再びリビングに戻った私を、琉生さんが穏やかに迎えてくれた。
ルームウエアは菫のものを借りていたため持っていなかったので、琉生さんの服を借りた。
身長差があるのでとても大きく、裾を踏まないように幾重にも折る。
「やっぱり大きいな……髪、乾かした?」
「はい」
答えた途端、長い指が私の髪を軽く梳く。
「まだ濡れてる。このままじゃ風邪を引く。待ってて」
そう言って、私をその場に留める。
ドライヤーを洗面所から持ってきた琉生さんは床にクッションを敷き、私を座らせた。
「自分でできるし、もう乾いているから平気です」
「いいから、前を向いて」
予想外の行動と発言にうろたえる私をよそに、彼は自身の体で後ろから私を囲うように座り込んでドライヤーをかける。
額やこめかみ、首筋に繊細に触れる指先がくすぐったいし、近すぎる距離に落ち着かない。
ドライヤーのスイッチを切った後、大きすぎてもたつく袖に気づき、頬を緩めながら折ってくれた。
伏せたまつげの長さと整った容貌はやはり見慣れず、恥ずかしさもあり直視できない。
いくら結婚する予定とはいえ、これまで交際相手の自宅に泊まった経験などなく、どう振る舞うのが正解かわからない。
恋愛偏差値の低さに落ち込む。
ルームウエアは菫のものを借りていたため持っていなかったので、琉生さんの服を借りた。
身長差があるのでとても大きく、裾を踏まないように幾重にも折る。
「やっぱり大きいな……髪、乾かした?」
「はい」
答えた途端、長い指が私の髪を軽く梳く。
「まだ濡れてる。このままじゃ風邪を引く。待ってて」
そう言って、私をその場に留める。
ドライヤーを洗面所から持ってきた琉生さんは床にクッションを敷き、私を座らせた。
「自分でできるし、もう乾いているから平気です」
「いいから、前を向いて」
予想外の行動と発言にうろたえる私をよそに、彼は自身の体で後ろから私を囲うように座り込んでドライヤーをかける。
額やこめかみ、首筋に繊細に触れる指先がくすぐったいし、近すぎる距離に落ち着かない。
ドライヤーのスイッチを切った後、大きすぎてもたつく袖に気づき、頬を緩めながら折ってくれた。
伏せたまつげの長さと整った容貌はやはり見慣れず、恥ずかしさもあり直視できない。
いくら結婚する予定とはいえ、これまで交際相手の自宅に泊まった経験などなく、どう振る舞うのが正解かわからない。
恋愛偏差値の低さに落ち込む。