役目は終えましたので、好きにしてもいいですよね?〜地味才女の楽しい改革劇〜
「王宮が調べているのなら、支配下にあった商会は必然と浮き彫りになるのではありませんか?」
「ああ、実際にリストにある貴族と商会は王宮に報告済みだ。王弟殿下が以前から調査していたこともあって、急ピッチで監査を進めているが、なんせ数が多い。噂では、コモンズ家を隠れ蓑にしたカリスマがいるとの情報もある。そこを叩くためにも、コモンズに事情を聞いているようだが、時間がかかるだろう」
「つまり、結果が出る前に証拠隠滅したり、悪巧みしたりしている者たちを追い払ってしまおう、と。なるほど、コモンズ公爵家の表向きの顔は、粗悪品のポーションを流した隣国を除けば好印象で伝わっています。すでに監査が入ったことも伝わっている可能性がありますし、エシャール王国の友好関係に影響がないとは言えない……叔父様と、王家の意向は承知いたしました。これは確かに、重要な役割ですわね」
辺境改革を進めるその裏で、厄介者を炙り出す――誰が敵かわからない中で、相手に勘付かれてはならない仕事である。
それに引き換え、メリッサは一度離婚した出戻り令嬢。レッテルのほうが大きく、舐めてかかられることのほうが多いだろう。
納得するメリッサとは一転、オルディンは申し訳なさそうに眉を下げた。
「己の欲のために領民たちを巻き込み、文書偽造を行ったコモンズの罪は重い。おそらく爵位の降格は免れないだろう。コモンズのおかげで飯を食っていた者は少なくはない。命を狙われる危険性もある。……それでも、引き受けてくれるか?」
姪に背負わせるには、今までの経歴にさらに傷をつけることになる。オルディンの心配は、メリッサにも伝わっていた。
それでも、すでに彼女の心は決まっていた。
「はい。クレイトン男爵家も大切な場所でしたが、お母様や叔父様が、そして私自身が大切にしている場所を汚されているのを、ただ黙って見ているほど利口ではありませんわ。誰が相手でも構いません、私が蹴落としてみせます!」
「相変わらずバッサリと切り捨てるなぁ……ジェナから聞いたぞ、コモンズに証拠を叩きつけた時も大胆にばら撒いたらしいじゃないか」
「あら、役目を終えたら好きにしていいって言ったのは彼らよ? 私は言う通りにしたまでですわ」
「ああ、実際にリストにある貴族と商会は王宮に報告済みだ。王弟殿下が以前から調査していたこともあって、急ピッチで監査を進めているが、なんせ数が多い。噂では、コモンズ家を隠れ蓑にしたカリスマがいるとの情報もある。そこを叩くためにも、コモンズに事情を聞いているようだが、時間がかかるだろう」
「つまり、結果が出る前に証拠隠滅したり、悪巧みしたりしている者たちを追い払ってしまおう、と。なるほど、コモンズ公爵家の表向きの顔は、粗悪品のポーションを流した隣国を除けば好印象で伝わっています。すでに監査が入ったことも伝わっている可能性がありますし、エシャール王国の友好関係に影響がないとは言えない……叔父様と、王家の意向は承知いたしました。これは確かに、重要な役割ですわね」
辺境改革を進めるその裏で、厄介者を炙り出す――誰が敵かわからない中で、相手に勘付かれてはならない仕事である。
それに引き換え、メリッサは一度離婚した出戻り令嬢。レッテルのほうが大きく、舐めてかかられることのほうが多いだろう。
納得するメリッサとは一転、オルディンは申し訳なさそうに眉を下げた。
「己の欲のために領民たちを巻き込み、文書偽造を行ったコモンズの罪は重い。おそらく爵位の降格は免れないだろう。コモンズのおかげで飯を食っていた者は少なくはない。命を狙われる危険性もある。……それでも、引き受けてくれるか?」
姪に背負わせるには、今までの経歴にさらに傷をつけることになる。オルディンの心配は、メリッサにも伝わっていた。
それでも、すでに彼女の心は決まっていた。
「はい。クレイトン男爵家も大切な場所でしたが、お母様や叔父様が、そして私自身が大切にしている場所を汚されているのを、ただ黙って見ているほど利口ではありませんわ。誰が相手でも構いません、私が蹴落としてみせます!」
「相変わらずバッサリと切り捨てるなぁ……ジェナから聞いたぞ、コモンズに証拠を叩きつけた時も大胆にばら撒いたらしいじゃないか」
「あら、役目を終えたら好きにしていいって言ったのは彼らよ? 私は言う通りにしたまでですわ」