役目は終えましたので、好きにしてもいいですよね?〜地味才女の楽しい改革劇〜
◇
翌日、最高の朝食を終えたメリッサは、ジェナに用意してもらった深緑のワンピースドレスにブーツといった、動きやすさを重視した装いに着替えた。いつものように髪を結い上げてもらっていると、ジェナが恐る恐る問う。
「あの、お嬢様……昨夜到着したばかりですし、今日はゆっくりされても……」
「ええ、そのつもり。さぁ、準備が整ったら街に行くわよ!」
支度を整え、クロードが用意した馬車へ飛び乗ると市街地へ直行する。
馬車に揺られている間は、オルディンから受け取った資料を読み込んでいた。何度か訪れている場所とはいえ、直近の様子ばかりは把握しきれていない。時折、窓の外を見ては新鮮な光景に目を細める。晴天に恵まれた今日は、一段と街並みが輝いているようだった。
「遊歩道が整備されているわね。歩くのが楽しみだわ。クロード、お願いしていたものはある?」
「はい。市街地の図面を拡大したものになります。……それにしても、安心いたしました。街に出ると伺った時は、本当に殴り込みに行かれると思っておりましたので」
「二人とも、私を何だと思っているの? まずは情報収集でしょう。どんな改革をすればいいのか、手っ取り早く領民たちに聞いたほうが早いし。ジェナ、あなたにこれをお願いしてもいいかしら?」
クロードから地図を受け取ってパラパラと捲った後、ジェナに装飾が施された万年筆と一緒に手渡した。
「今日行ったところに印をつけて欲しいの。それと、私が話した人との会話で気になったところだけメモしてくれる?」
「はっ、はい……?」
「メリッサ様、これは……?」
メリッサの意図がわからない。クロードとジェナがお互いに顔を見合わせて問うも、彼女は窓の外に見える市街地を眺めて微笑むだけだった。
最初に訪れたのは、領都の中でも賑わいを見せる市場。朝一で収穫した野菜や果物、王都から買い付けてきた肉や魚に珍しい香辛料などがずらりと並ぶ光景は圧巻だ。
馬車を降りてメリッサが顔を見せると、気付いた領民たちから歓声が沸いた。
翌日、最高の朝食を終えたメリッサは、ジェナに用意してもらった深緑のワンピースドレスにブーツといった、動きやすさを重視した装いに着替えた。いつものように髪を結い上げてもらっていると、ジェナが恐る恐る問う。
「あの、お嬢様……昨夜到着したばかりですし、今日はゆっくりされても……」
「ええ、そのつもり。さぁ、準備が整ったら街に行くわよ!」
支度を整え、クロードが用意した馬車へ飛び乗ると市街地へ直行する。
馬車に揺られている間は、オルディンから受け取った資料を読み込んでいた。何度か訪れている場所とはいえ、直近の様子ばかりは把握しきれていない。時折、窓の外を見ては新鮮な光景に目を細める。晴天に恵まれた今日は、一段と街並みが輝いているようだった。
「遊歩道が整備されているわね。歩くのが楽しみだわ。クロード、お願いしていたものはある?」
「はい。市街地の図面を拡大したものになります。……それにしても、安心いたしました。街に出ると伺った時は、本当に殴り込みに行かれると思っておりましたので」
「二人とも、私を何だと思っているの? まずは情報収集でしょう。どんな改革をすればいいのか、手っ取り早く領民たちに聞いたほうが早いし。ジェナ、あなたにこれをお願いしてもいいかしら?」
クロードから地図を受け取ってパラパラと捲った後、ジェナに装飾が施された万年筆と一緒に手渡した。
「今日行ったところに印をつけて欲しいの。それと、私が話した人との会話で気になったところだけメモしてくれる?」
「はっ、はい……?」
「メリッサ様、これは……?」
メリッサの意図がわからない。クロードとジェナがお互いに顔を見合わせて問うも、彼女は窓の外に見える市街地を眺めて微笑むだけだった。
最初に訪れたのは、領都の中でも賑わいを見せる市場。朝一で収穫した野菜や果物、王都から買い付けてきた肉や魚に珍しい香辛料などがずらりと並ぶ光景は圧巻だ。
馬車を降りてメリッサが顔を見せると、気付いた領民たちから歓声が沸いた。