役目は終えましたので、好きにしてもいいですよね?〜地味才女の楽しい改革劇〜
「そういえば、叔父様が王都に行かれる際は誰が屋敷に残るの? その間の指揮は?」
「基本、クロードさんがお留守番されていますね。騎士団の管理も任されています」
「となると、クロードばかりに負担をかけさせないようにしたいわね……」
辺境騎士団の団長はオルディンだが、その右腕として執事に置いているのがクロードだ。
もちろん副団長もいるのだが、彼曰く、クロードの采配にはオルディンさえもかなわないらしい。
(領主がいなくなるだけで潰れるような領じゃないけれど、念には念を入れて……)
メリッサはこれからやることをサラサラと書き出し、改めてスケジュールを組み直すことにした。
王都に滞在するのは約二週間。行き来するだけで同じくらいの時間がかかるのだから、一ヶ月ほど不在となる。転移魔法で戻ってくることも考えたが、万が一のことを考えて余計な魔力を消費しないよう、馬車で移動することにした。
クロードに調整したスケジュールを差し出すと「私の負担など気になさらずに……」と渋々受け取っていたが、いつもより柔らかい笑みを浮かべているようだった。
数日後、メリッサはジェナとともに先行して王都へ向かった。オルディンはギリギリまで辺境伯領にいて、後から追いかける形となる。
王都の端の方にある一角には、イザベラが住むセカンドハウスがある。辺境伯領の屋敷と比べるとこじんまりしているが、庭先も丁寧な管理が行き届いていた。
馬車を降りると、イザベラが両手を広げて待っていた。離縁後に辺境伯領に着いた時も、オルディンが両手を広げて待っていたのを思い出して、思わず笑みがこぼれた。
「いらっしゃい、メリッサちゃん! 待っていたわ」
「お久しぶりです、ベラ叔母様」
メリッサがクレイトン男爵家で暮らしていた頃は王都に近かったため、イザベラとは定期的に会っていた。オルディンよりも顔を合わせていたはずだが、半年間の差は思っていたよりも長くて、彼女の姿が視界に入った途端、涙がぽろぽろとこぼれ落ちた。
それはイザベラも同じだったようで、メリッサを抱きしめながら震える声で小さく呟く。
「頑張ったわね、よく頑張ってくれたわ」
「基本、クロードさんがお留守番されていますね。騎士団の管理も任されています」
「となると、クロードばかりに負担をかけさせないようにしたいわね……」
辺境騎士団の団長はオルディンだが、その右腕として執事に置いているのがクロードだ。
もちろん副団長もいるのだが、彼曰く、クロードの采配にはオルディンさえもかなわないらしい。
(領主がいなくなるだけで潰れるような領じゃないけれど、念には念を入れて……)
メリッサはこれからやることをサラサラと書き出し、改めてスケジュールを組み直すことにした。
王都に滞在するのは約二週間。行き来するだけで同じくらいの時間がかかるのだから、一ヶ月ほど不在となる。転移魔法で戻ってくることも考えたが、万が一のことを考えて余計な魔力を消費しないよう、馬車で移動することにした。
クロードに調整したスケジュールを差し出すと「私の負担など気になさらずに……」と渋々受け取っていたが、いつもより柔らかい笑みを浮かべているようだった。
数日後、メリッサはジェナとともに先行して王都へ向かった。オルディンはギリギリまで辺境伯領にいて、後から追いかける形となる。
王都の端の方にある一角には、イザベラが住むセカンドハウスがある。辺境伯領の屋敷と比べるとこじんまりしているが、庭先も丁寧な管理が行き届いていた。
馬車を降りると、イザベラが両手を広げて待っていた。離縁後に辺境伯領に着いた時も、オルディンが両手を広げて待っていたのを思い出して、思わず笑みがこぼれた。
「いらっしゃい、メリッサちゃん! 待っていたわ」
「お久しぶりです、ベラ叔母様」
メリッサがクレイトン男爵家で暮らしていた頃は王都に近かったため、イザベラとは定期的に会っていた。オルディンよりも顔を合わせていたはずだが、半年間の差は思っていたよりも長くて、彼女の姿が視界に入った途端、涙がぽろぽろとこぼれ落ちた。
それはイザベラも同じだったようで、メリッサを抱きしめながら震える声で小さく呟く。
「頑張ったわね、よく頑張ってくれたわ」