純情*ライアー
◆◇◆
「優里〜!聞いたわよ!
葛城くんと相合傘!」
週が明けた朝、登校するなり莉央がこれ以上なくニヤつきながら迫ってきた。
「情報早いね。もう噂になってるの?」
「学校中が持ちきりよ!優里も葛城くんも、今まで大っぴらに誰かと2人きりでいるとこ見せてこなかったんだから!」
「芸能ゴシップ並みのビッグニュース!」と莉央は拳をマイクにして私に詳細を迫る。
ふむ、そう言えばそうか。
どうしよ、“付き合ってる”とか曲解されたら面倒くさい。
「優里が遊んでるのなんてごく一部しか知らないでしょ?
だからこの間の一件も合わせて優里が魔の手に落ちたとか、葛城葵が遂に禁忌に手を出したとか、すっごい尾ヒレついちゃってるよ?」
あら、そうきたか。
さすがクズ城葵。
真面目なお付き合いなんて最初から考慮されないわけね。
(――でも、逆なんだよなぁ。)
真っ赤な慌て顔を思い出して、つい肩が揺れる。
「え、何?なんで笑ってるのよ?」
「いや、別に。」
顔を背けて笑いを噛み殺して、莉央の方を向く頃にはもう貞淑な笑顔。
横で「教えてよ」とブーブー言い始めたのをいなして、ようやく自分の席に着いた。