だからイケメンは嫌いだ
 あたりには綿あめみたいなものがたくさんあった。地面も綿あめでできているのかな・・?そう思ってしゃがんだ時、頭に何かがずしっと乗った。

「おっも・・!!」

思わずそう言ってしまう。5㎏のダンベルを乗せられたみたいだ。

「重いとは無礼だニャー。」

「なんか声も微妙にきもいんですけど・・!?」

 私の頭に乗っていたものが目の前に降りてくる。

 え、ぽっちゃりした猫にかわいい羽根ついてるんだけど・・!

「はぁ・・今から願いをかなえてあげるというのにニャんてやつだニャ~」

「え、願いをかなえる・・?」

「お前、受験なんてしたくないんだよニャー?」

「何で知ってるの・・!?すご・・!」

「ニャッハッハー~!もっと褒めていいよニャー。」

「で、受験したくないって言ったけどそれがどうかした?」

「こいつ無視しやがったニャー・・。受験しなくていい世界に連れていってやるのニャー」

「・・?!なんで・・?!」

「まぁ気まぐれでお前が選ばれただけだニャー。とにかく、お前は受験をしなくてよくなるニャー。」

「えぇ・・!神じゃん!具体的にはー・・」

「それは今からわかるニャー」

さっきまで乗れていたはずの足場からずるっと落下していく。

「ちょっと待って!こっから落ちて死ねってこと!?」

「お前が受験したくないって言ったんだニャー。」

 下には普段大きく見えるはずの山、家、東京タワーなどが見える。

まって、私死にたくない・・!

「ね、ねぇほんとに助けてよ・・!」

「・・」

「き、聞いてる・・!?ねぇ、ねぇ!!」

なんで・・?なんで急に喋らなくなるの・・!?

無言のまま、私の横を飛んでいる。

しかもさっきとは違う真面目な表情で。

ーもうダメだ・・。死ぬ・・。

さっきまで真面目な顔で飛んでいたそいつが、私の方を見て少しだけ悲しそうに表情をゆるめて、ぼそっと言った。

「願いは叶えたニャー。ただし、逃げ場所が天国とは限らない・・のニャー・・。」

恐怖で意識が飛んでいた私の耳には、もう届いていなかった。
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