年下課長の溺愛が私をほどいていく ~ジーンズの私を彼は一番欲しがった~
私は椅子を持って、部長のデスクに移動する彼を見ながら、自分の席に座った。

企画部は初めてと聞いたので、マニュアルには企画部の事も書いておいたが、大丈夫だろうか。

「木村課長、この書類にサインお願いします。」

「はい。」

女の子に渡された書類は、有給の申請書だった。

理由を見ると、帰省の為と書いてある。

有給に理由は問わないけれど、今の時期に何故、実家に帰るのか、不思議だった。

「ご家族に何かあったの?」

何の気なしに聞いた。

「……お見合いなんです。」

そう言うと彼女は、涙を浮かべ始めた。

「えーっと、それはもしや、気の進まないお見合い?」

どんどん落ち込む彼女に、何て声を掛けたらいいか分からない。

「いいんです。もう35歳にもなりますし、結婚しなきゃいけないので。」

胸がズキッとなる。

「そんなこと……ないわよ……」

それが精一杯だった。
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