身代わり花嫁は無愛想なエリート外科医(超甘党)からの極甘溺愛を刻まれる
 テレビ画面へ視線を移すと「祖父はあの有名な総理大臣?! 業界で話題旋風中のエリート外科医!」なるネオンカラーなテロップが表示されていた。

「佑太さんだ……!」

 翠佑太36歳。消化器外科を専門とした外科医。手術の件数はこれまで……といかにもなテンプレ紹介文だけど、どれも大々的に紹介したいと言う力と熱が籠っているのが伝わって来る。
 今、隣にいる人はこんなにもすごい人なのか。改めてそう考えてしまうと、ここにいられる事が如何に幸運なのだろう。
 
「はは、そんなに仰々しく編集しなくてもいいのにな」
「え?」

 本人にはエリートとかそういう自覚はないようだ。

「俺達は患者の為に全力を出してるだけだ」
「佑太さん……」
「そりゃあ上手い下手はあるがな。俺は自分がエリートだなんて思った事は一度もない。いつだって全身全霊で取り組むのがモットーだからな」

 それはつまり……私にとってはお菓子作りと同じかもしれない。

 
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