身代わり花嫁は無愛想なエリート外科医(超甘党)からの極甘溺愛を刻まれる
「服の上からシャワーをかけようか。選択するのに変わりはないし」

 気を使ってくれたのか。
 恥ずかしさが頭の中を支配していたのに、そこへ罪悪感が割って入って来る。

「さ、こっちへ……」
「まって。佑太さん。自分で脱げるとこは自分で脱ぐから」
「いいのか? 無理してない? 俺は君の意志を優先したい」
「大丈夫」

 恥ずかしがる自分が全くいなくなったわけじゃない。むしろこれは強がっている。
 でもその強がりの中に、期待している自分もいて……いろんな自分が脳内にいてごちゃごちゃになっているのだ。

「わかった。触れるぞ。嫌だったら言ってくれ」

 こういう時、佑太さんが紳士的で良かった。さっきは匂い嗅いできたけど。でもひょっとしたら彼は……。
 だめだめ、これ以上考えたら……。

「両手を上に挙げてくれ」

 言われた通りにすると、ばっさりと上着が脱がされる。まるで子供の時に父さんにしてもらっていたみたいだ。
 ズボンは自力で脱いだが、佑太さんの手は伸びてこない。

「これでいいだろう」
「あれ? 下着は……」
「そこまでにしてくれないか?」
「えっ」

 多分、私は今までで一番佑太さんの心情を言い当てられる自信がある。でも触れるのは無粋だと感じたのでそれ以上何も言わなかった。
 彼のエスコートを受け、シャワーを浴びる。湯加減は丁度良くて気持ちいい。シャワーの加減も優しいものだ。
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