極甘CEOと交際0日の仮初結婚 ~一途な彼の、初恋妻になりました~
翌日の正午過ぎに、千秋くんが目を覚ました。顔色こそ少し回復していたけれど、疲労は全然抜けていないはずだ。
『みどりのやね』には事情を話して、1ヶ月のお休みをもらった。
「千秋くん、何でも言って。千秋くんを全力で支えるから」
必死の思いで彼の目を見上げれば、千秋くんは言った。
「紗夜香さんのご飯が食べたいです」
私はすぐに頷いて、昨日のうちに作っていた料理を温める。洋風の卵リゾットと、じゃがいものポタージュ、鶏ささみを使ったポトフ。
食べやすいように、具材はいつもより小さめにカットしてある。
まるで決死の戦いに望むような心地で、ダイニングテーブルに料理を並べた。ひとくち、リゾットを食べた千秋くんは、
「……美味しい」
ひとりごちるようにそう言って、ほんのわずかに表情を和らげた。
それに幾分ほっとして、私はキッチンに戻った。