極甘CEOと交際0日の仮初結婚 ~一途な彼の、初恋妻になりました~
まるで、西洋のお城みたいなお邸だった。美しく手入れされた庭園は、鏡写しみたいに左右が対称だった。東京にこんな場所があるなんて、と私はしばし呆気に取られた。
私は千秋くんに案内されて、お城みたいなそのお邸に足を踏み入れた。絨毯が敷かれた廊下をおそるおそる靴先で踏んで――けれど、こんな弱気な振る舞いじゃいけないと気持ちを切り返す。
ちゃんと、対等に向き合えるように。
何者でもない私が、ちゃんと何者かに見えるように。
背筋を伸ばして廊下を歩いた。その先に、私が闘いを挑む場所があった。