ながされて、絆されて、ふりむいて
説明パートを終えて、任意参加となった質疑応答パートにもほぼ全員が残って、質問が枯れ切ったところで大盛況のうちに幕を閉じた。
国見大学は実績があるから一人でも多く採用したいのだと部長がこぼしていた。
印象に残れたかな、とわたしひとりだったらきっと心配していたけど、凪のおかけでそんな心配はひとつもなかった。
「お疲れさま、さすがだね」
「いやいや、真剣に聞いてくれる子が多くてやりやすかったよ」
「な……茅野くんの話し方が上手だからだよ」
「はは、じゃあそういうことにしとこうかな」
講義室、吊るされたモニター前の教壇。
すでに誰もいなくなって、大学の採用事務局スタッフも席を外したのそのタイミングで、不意に凪の口角が悪戯に上がった。
そのまま凪が、わたしの耳元に近づいた。