スケッチブック

第四章/静寂色

【薄紫色】

ーー七星

転校初日・教室
七星は、少し緊張した顔で教室に立っていた。
ドキドキは私の大好きな薄紫に近い色だと思う。
何か素敵な事が起こる予感。
緊張のドキドキと微かな予感は
自己紹介の途中で、笑みに変わった。

「よろしくお願いします」
それだけで、
空気がやわらぐ。

休み時間、
一番最初に声をかけたのは、雪だった。
「困ってることあったら、言って」
その言葉に、
七星は目を輝かせた。
「うん!ありがとう!」
はにかむ笑顔と安堵した表情が印象を残した。

——ただ、それだけのこと。

なのに……
芽衣子のスケッチブックのページは、
なぜか、開けなくなっていた。
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