月のうさぎと地上の雨男
 渡の方でも譲に報告していた。

 話を聞いた譲は、いつもどおり顔をしかめた。


「またお前は、俺の手に負えないことをしでかすなよ」

「ごめん」

「いいよ。渡が分家生まれなのも、次男なのもお前のせいじゃないし、それを月詠の方々が疎むのも別に間違ってないし。婦人からは表だって反対されてないんだろう? ならいいさ。あ、姉貴には報告するからな」

「うん。お願いします」

「冬休みは手伝えよ。それで実績を積め。婦人はともかく、弟と妹に反対される材料を減らしていこう」

「ありがと、親父」

「まあ、俺の尻拭いにもなるし」

「なに?」

「いーや、なんでもない。きりきり働けよ」


 そんな会話が、月詠家から帰った晩にあった。


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