総長は、甘くて危険な吸血鬼 Ⅱ




それから、ゆっくりと、深く。



吸われるたびに体の力が抜けて

頭がぼうっとして、何も考えられなくなる。


気づけば、背中に回されていた手が腰のあたりを撫でていた。


やがて叶兎くんの牙がゆっくりと離れて、名残惜しそうに最後に一度だけ唇が首元に触れた。

それだけで、体がびくりと跳ねる。


吸血の余韻が、まだ体の奥に残っていて。

血を抜かれたはずなのに、熱だけが増していく気がした。


「胡桃」


呼ばれた名前に、視線を上げると、

叶兎くんの目はさっきまでとは違っていた。


優しいのは変わらないけど、どこか切羽詰まった色を帯びている。


「……顔」


頬に触れられた指先が、少しだけ震えている。


「真っ赤」


その笑顔に、また心臓が跳ねて。

指摘された途端、余計に熱くなる。




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