総長は、甘くて危険な吸血鬼 Ⅱ
「叶兎くんの、誕生日?」
「正解」
柔らかく笑って、そう言った。
「誕生日プレゼントは……胡桃がいいな」
一瞬、呼吸を忘れた。
「…胡桃の血も、身も心も、全部欲しい」
多分、私が、ちゃんと心の準備をできるように、そう言ってくれたんだと思う。
私も…いい加減、応えたい。
「……う、うんっ…!」
精一杯の返事をすると、叶兎くんはまた、ふっとわらって、そのまま布団に寝転んだ。
すぐに腕が回されて、胸に引き寄せられる。
「今日は、これで一緒に寝よ」
布団に横になって、私は叶兎くんの胸に顔をうずめる。
規則正しい心音。
……でも、少し速い。
叶兎くんも、ちゃんと、ドキドキしてくれてる…。
「おやすみ、胡桃」
「……おやすみ」
そう返した頃には、もう眠気が降りてきていた。
二週間後の約束を、胸の奥に大事にしまったまま。
彼の腕の中で、私は静かに目を閉じた。