総長は、甘くて危険な吸血鬼 Ⅱ
「あらあらもう〜、若いっていいわねえ」
親の前でも気にしない叶兎くんも、
息子の恋話を聞きたがる華恋さんも。
同じ血が流れている家族だな…。
そんなわちゃわちゃとした時間は、思った以上にあっという間で。
気づけば窓の外はすっかり暗くなっていた。
「気をつけて帰るのよ〜。また遊びにきてね!」
玄関まで見送られて、扉を閉める。
外に出た瞬間、夜の空気がひんやりと頬に触れた。
街灯の下で、影が重なる。
「今日さ……俺、すごく幸せだった」
指を絡めた手に、力がこもる。
「胡桃が、俺の家族の中に自然にいるみたいで。この先も、こういう時間が続いたらいいなって思った」
「……私も」
視線を上げて、ちゃんと伝える。
「叶兎くんの“当たり前”に…入れてもらえるの、すごく嬉しい…!」
その言葉を聞いた瞬間、叶兎くんが少しだけ目を細めて。
額に、軽く口づけられる。
繋いだ手を、そっと握り返した。
