傷だらけのシンデレラ 〜再会した元恋人は溢れる愛を押さえきれない〜
帰国は7年ぶりで、将来を期待されるエリートだ。


世界でもシェアを誇るあの超有名企業、ナトリホールディングスの御曹司――。


そう。

それが、あの名取くんなのだ。


先月偶然再会して帰国していることに驚いたけど、そういった事情で戻ってきたのかと、お父さんが由美さんたちに話しているのを聞いて思っていた。


今回招かれたパーティーは、ナトリホールディングス主催のもの。

パーティーには関連企業の社長とその家族も招かれていて、噂によると名取くんのお見合いも兼ねているのだとか。


そのため、将来のナトリホールディングス社長の妻にと、愛理さんは気合いが入っていた。


わたしは家族ではないし、当然家で留守番のつもりでいた。

それに名取くんと顔を合わせるわけにもいかないから、そもそもパーティーになんて行きたくもなかった。


――ところが。


「ねぇ、パパ!“家族”も招かれてるのなら、澪さんもいっしょでもいいんでしょ?」


愛理さんの突然の発言で、話が思っても寄らないほうへと傾いた。


「い…いえ、わたしは――」

「遠慮することないじゃない〜!澪さんだって、家族であることに変わりはないんだからっ」
< 19 / 104 >

この作品をシェア

pagetop