傷だらけのシンデレラ 〜再会した元恋人は溢れる愛を押さえきれない〜
そう、わたしが会社を辞めざるを得ない原因をつくった張本人たちだ。


「…まさか、あとをつけてきたんですか!?」

「いやいや、たまたま通りかかっただけですよ〜」

「お願いですから、職場の近くをうろつかないでください…!」

「その職場も、今日で最後じゃなかったんですか?」


ふたりは馬鹿にするようにクスクスと笑っている。


「あんな会社、ちっとも稼げないでしょ〜」

「いい仕事、紹介しますよ」


顔を覗き込まれるも、わたしは無視して歩き続ける。

しかし、そんなわたしの態度が気に食わなかったのだろうか――。


「おい、てめぇ。聞いてんのか!?」


細身の男が強い力でわたしの腕をつかんできた。

さすがに乱暴的なことをされたのは今回が初めてで、思わず表情がこわばった。


「人が善意で仕事を紹介してやるって言ってんのに、すました顔してシカトしやがって」

「…やめてっ。離してください…!」

「いつになったら、全額返済してくれるんですか〜?」


なんとか逃れようと暴れていたら片方の靴が脱げてしまい、揉み合う拍子に橋の下の川へと落ちてしまった。

地面の冷たさを足の裏に感じつつも、必死に抵抗していると――。
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