傷だらけのシンデレラ 〜再会した元恋人は溢れる愛を押さえきれない〜
「おい!そこでなにをしてる」


男性の声が聞こえて、強い力で引き寄せられたかと思ったら、気づいたらわたしはだれかの腕の中にいた。


「彼女が嫌がっているだろう!?」


駆けつけた男性が、わたしの代わりにヤミ金業者との間に割って入ってくれた。


「チッ、邪魔が入った」

「よかったな、あんた。だけど、またくるからな」


ヤミ金業者のふたりは唾を吐くと、夜道へと姿を消していった。


「大丈夫ですか」

「は、はい。助けていただき、ありがとうございま――」


と言いかけたわたしだったけれど、すぐに男性から顔を背けた。

頬が一瞬にして紅潮し、心臓がうるさいくらいにバクバクと暴れる。


そんなはず…、そんなはずないのに…。

でも…、間違いない。


わたしは顔を見れずにうつむくしかなかった。

そんなわたしの肩に手が添えられて、思わずビクッと体が跳ねてしまった。


そしてそのまま、道路の脇に停車しているタクシーへと案内される。


「帰宅されるところですか?よかったら、僕が乗ってきたタクシーを使ってください」

「…えっ、え?でもわたし…電車で、駅もすぐそこですし…」
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