傷だらけのシンデレラ 〜再会した元恋人は溢れる愛を押さえきれない〜
名取くんは私の耳にイヤリングをつけてくれた。

窓ガラス越しに見てみると、髪の隙間からさりげなく光っているのがかわいくて、思わず頬が緩んだ。


「ありがとう。大切にするね」


わたしがそう言うと、名取くんはやさしく微笑んだ。


「あとから愛理さんの誕生日パーティーだって知って断ろうとも考えたんだけど、澪にそれを直接渡せるならと思ってきたんだ」

「そうだったんだ。でも愛理さん、名取くんに会えるのを楽しみにされていたから…。わたしのことはいいから、戻ってあげて」

「どうして?俺は澪といっしょにいたいのに」


名取くんはわたしの顔を覗き込みながら、そっと手を握る。


「俺は、また澪に会いたかった。あの夜で最後だなんて思ってない」

「ダメだよ…名取くん。わたしが名取くんとは分不相応だってことは、今でも変わりないんだから…」

「まさか、俺がそんなこと気にするようなやつだと思ってる?」

「そうとは言ったって、もう“好き”だけでどうにかなる年齢じゃないんだよ…?名取くんにふさわしい相手は、愛理さんのような学歴も家柄もいい人だから」


愛理さんは名取くんのことを気に入っている。

少しでも名取くんが愛理さんに気があれば、すぐにでもお付き合いに発展するだろう。
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