傷だらけのシンデレラ 〜再会した元恋人は溢れる愛を押さえきれない〜
名取くんの背中を見つけた愛理さんが駆け寄ってきた。

しかし、その後ろに佇むわたしに気づくなり眉間にシワを寄せた。


「なんだか話し声が聞こえたけど、もしかして澪さん、結弦さんになにか失礼なことでもした?」

「い…いえ、わたしは――」

「少し立ち話をしていただけです。彼女は、僕の高校の同級生なので」


わたしを庇うように振り返った名取くんの言葉を聞いて、愛理さんは驚いて目を丸くしている。


「ふたりが…同じ高校!?澪さん、本当なの!?」


愛理さんの問いに、わたしはぎこちなく頷いた。


「以前、うちのパーティーに出席してくださったときに気づいたのがきっかけで」

「あ〜…、あのときの。それで今日もわざわざ澪さんに挨拶にこられるなんて、結弦さんやさしいんですね」


愛理さんは名取くんにはにこやかに話すも、わたしには早くあっちに行けというように顎で指図する。


「さっ、結弦さん。外は寒いですから早く中に入りましょ」

「だったら、彼女もいっしょに――」

「気にしなくてもいいんですよ。あの人は、好きで土いじりしてるだけですから」


それを聞いた名取くんが心配そうにわたしに顔を向ける。
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