傷だらけのシンデレラ 〜再会した元恋人は溢れる愛を押さえきれない〜
「名取くん…」

「もう二度と、澪を失う絶望は味わいたくない」


名取くんは熱いまなざしでわたしを捉えると、頬に手を添え髪を耳にかけた。

恥ずかしさで思わずうつむいたわたしの顎をそっと持ち上げ、唇を塞ぐ。


夫婦になって初めてのキスは、柔らかくてとろけそうなほどに気持ちよかった。

キスは徐々に激しさを増していき、甘さに体が痺れていく。


「…名取くん、ちょっと待って。このままじゃ、わたし…」

「どうにかなっちゃいそう?俺は、もうとっくにどうにかなってるけど」


そう言うと、名取くんはゆっくりとわたしを押し倒した。


「…ごめん、澪。初めはそんなつもりじゃなかったけど、正直、今すぐにでも澪を抱きたいと思ってる」


普段は見ない余裕のない表情に、思わず目が奪われる。


「わたしは…」

「でも、まだあとほんのわずかな理性なら残ってる。だから、…やめるなら今」


名取くんの熱を帯びた瞳。

胸にかかる熱い吐息。

紅潮した頬。


こんなふうに求められたら――。

…断れるわけがないよ。


「名取くん…、きて」


わたしは、消え入るような声を漏らす。


「…本当にいいの?愛おしすぎて、手加減できないかもしれないよ」
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