時を縫う英雄譚



 その夜、公安《ステッチ管理局》の指令室。
 フォール――橘響夜は、上層部からの命令を受けていた。
 内容は簡潔だ。


 「クロノス(透)の監視を続けろ。」


 フォールは無言で報告書を閉じる。

 “可”という言葉が、いつになく重たく感じた。


 自分と似た立場にいるクロノス。

 改めてクロノスの書類を見る。
 そのとき、彼の中で、何かが動いた。
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