丘の上の小さな 美容室
「やっぱり一緒に住んだほうがいいかしら」
ビールグラスをことりとテーブルに置き、その泡を見つめながら呟いた。
千紗は苦笑しラーメンサラダを取り分ける。
「別居婚だって選択肢の一つでしょ。深青も、美織さんにもそれぞれ仕事があるんだから好きにしたらいいんじゃないの」
「あたしも、そう思ってたんだけど……」
先日、美織があたしの部屋のリビングのソファに座り、お風呂上がりバニラアイスをスプーンで掬って食べていたあたしに言ったのだ。
そろそろ、一緒に住みませんか、と。
結婚しているし当然の要求だと思う。
でもあたしは、のらりくらりと誤魔化していた。
美織はあたしに、美織の家に来てほしいみたいだけれど、あたしはこの部屋から離れがたい。というのも、職場から徒歩で通える近さだからだ。
一方美織の家に引っ越してしまえば職場には徒歩では通えるが、少しだけ遠くなる。
「深青が、毎日同じ家に帰ってきてくれたらもっと時間を共有できるでしょう。俺は深青との時間を増やしたい」
口説かれて、ぽわんと頬を染め俯いた。
「あたしだって美織と一緒の時間が増えるのは嬉しいわ。でもせっかく美織が掃除して綺麗にしてくれた部屋だし、なんか勿体ない気もするのよ」
それに。
もうひとつ、理由がある。
ビールグラスをことりとテーブルに置き、その泡を見つめながら呟いた。
千紗は苦笑しラーメンサラダを取り分ける。
「別居婚だって選択肢の一つでしょ。深青も、美織さんにもそれぞれ仕事があるんだから好きにしたらいいんじゃないの」
「あたしも、そう思ってたんだけど……」
先日、美織があたしの部屋のリビングのソファに座り、お風呂上がりバニラアイスをスプーンで掬って食べていたあたしに言ったのだ。
そろそろ、一緒に住みませんか、と。
結婚しているし当然の要求だと思う。
でもあたしは、のらりくらりと誤魔化していた。
美織はあたしに、美織の家に来てほしいみたいだけれど、あたしはこの部屋から離れがたい。というのも、職場から徒歩で通える近さだからだ。
一方美織の家に引っ越してしまえば職場には徒歩では通えるが、少しだけ遠くなる。
「深青が、毎日同じ家に帰ってきてくれたらもっと時間を共有できるでしょう。俺は深青との時間を増やしたい」
口説かれて、ぽわんと頬を染め俯いた。
「あたしだって美織と一緒の時間が増えるのは嬉しいわ。でもせっかく美織が掃除して綺麗にしてくれた部屋だし、なんか勿体ない気もするのよ」
それに。
もうひとつ、理由がある。