冷徹CEOと、一夜から始まる溺愛契約

「お言葉ですが、今の私にそんな大金を払えるわけが……」

「金なら心配いらない。お前の父親の治療費は、すべて俺が負担する」

「え?」

湊さんが、真っ直ぐ私を見つめる。

「なぜ……見ず知らずの私に、そこまで……」

「見ず知らずじゃない」

その言葉に、鼓動が跳ねる。

湊さんがソファから立ち上がり、私の前へと歩み寄った。

そして――おもむろに片膝をつく。

視線の高さが重なり、逃げ場を失った私の視界を彼の強い瞳が支配した。

「紗良」

鼓膜を震わせる熱い声で、名前を呼ばれる。

「俺と、結婚してくれ」

「……はい?」

予想外の言葉に、思考が停止する。

今、この人……なんて言った? 結婚?!
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