冷徹CEOと、一夜から始まる溺愛契約
第4話 ピンクダイヤの誓い
翌日。私は、駅の改札前で湊を待っていた。
十一月末の東京の街は、すっかりクリスマスモードになっている。
ショーウィンドウには赤や緑の装飾が施され、街路樹にはイルミネーションが巻かれている。まだ点灯前だけれど、夜になればきっと美しく輝くのだろう。
コートのポケットの中で、指先を丸める。
私、本当に結婚するんだ……。
まだ実感が湧かないまま、冬の冷たい空気を吸い込んだ。
「悪い。待たせたか」
不意に届いた低い声に振り返ると、そこには湊が立っていた。
黒いロングコートにマフラーを巻いた彼は、いつもより少しカジュアルな装いだが、隠しきれない気品が周囲の視線を集めている。
「いえ、私も今来たところです」
「そうか」
挨拶もそこそこに、湊が私の手を自然に取った。
「え……」
「夫婦なんだから、これくらい当然だろう」
さらりと言い放ち、彼は歩き出す。私の手を、しっかりと握りながら。
大きな手のひらから伝わる確かな温もりに、ドクンと心臓が跳ねた。
「どこに行くんですか?」
「指輪を選びに行く。俺が決めた店だ」