冷徹CEOと、一夜から始まる溺愛契約
湊がテーブルに朝食を並べる。
「いただきます」
二人で向かい合い、朝食を食べる。
目玉焼きは、完璧な半熟。トーストは、絶妙な焼き加減だ。
「美味しいです」
「そうか。お前の口に合うなら何よりだ」
湊が嬉しそうに頬を緩める。
「これからは、毎朝こうして二人で食卓を囲めるんだな」
その言葉に、冷え切っていた心が温かくなった。
トーストを食べながら、湊が私を見て目を細める。
「……似合ってる」
「え?」
「そのスーツ、よく似合ってる。凛としていて、見違えたよ」
「あ、ありがとうございます」
今日から、湊の会社で働くんだ。新しい職場……うまくやっていけるかな?
そう思うとドキドキがぶり返して、せっかくの食事も次第に味がしなくなっていく。
湊が初めて作ってくれた朝ご飯だから、ちゃんと食べたいのに。
「おい、大丈夫か?」
向かいの湊が、心配そうに尋ねる。