冷徹CEOと、一夜から始まる溺愛契約
「お疲れ様! 仕事、大丈夫?」
「はい、ありがとうございます」
「わからないこととかあったら、いつでも聞いてね」
部署は違うけれど、中谷さんは気さくに話しかけてくれる。
本橋さんが耳打ちしてくる。
「中谷さん、うちの営業エースなのよ。でも、独身で……今、彼女募集中なんだって」
「へえ。そうなんですね」
意味深に笑う本橋さんに、私は苦笑いするしかなかった。
◇
午後三時頃。私がデスクで資料をチェックしていると、内線電話が鳴った。
「高嶺さん、一階の受付に荷物が届いています」
「え? 荷物?」
思い当たらない。
受付に行くと、小さな保冷バッグが預けられていた。
「差出人は?」
「お名前は伺っておりませんが……」
不思議に思いながら、デスクに戻ってバッグを開ける。
「わあ、美味しそう」
中には、有名店のいちごのショートケーキが一つ。そして、名前のない小さなメモ。