冷徹CEOと、一夜から始まる溺愛契約
その夜。外は雨が降り始めていた。冬の冷たい雨が、窓ガラスを叩く。
私と湊は、ソファに並んで座っていた。
湊の体調も戻り、普段通りの会話ができるようになっていた。
だけど、私の心の中は複雑だった。
華恋さんの言葉。湊の寝言。すべてが、頭の中でぐるぐると回っている。
「紗良」
湊が、私の名前を呼ぶ。
「どうしました?」
「昨夜……俺、何か変なこと言ってなかったか?」
その質問に、鼓動が跳ねる。
「……少し」
正直に答えると、湊の表情が曇った。
「そうか」
沈黙が流れる。重い、重い沈黙。
「紗良」
湊が、意を決したように口を開く。
「俺は、お前に隠していることがある」
その言葉に、私は息を呑む。