冷徹CEOと、一夜から始まる溺愛契約

ウェイターが、メニューを持ってくる。

「お二人様、本日のおすすめは……」

華恋さんが、手を上げる。

「コースでお願いします。二人分」

「かしこまりました」

ウェイターが去り、私たちだけになる。

「紗良さん、お元気でしたか?」

「はい、おかげさまで」

「湊さんとは、順調?」

唐突な問いに、わずかに肩が強張る。

「……はい」

「それは良かった」

華恋さんが、グラスの水を一口飲む。

前菜が運ばれてくる。美しく盛り付けられた一皿。

美味しそうだけど、食欲が湧かない。

華恋さんの視線が、私を観察している。

「実は、あなたにお話したいことがあって……」

華恋さんが、ハンドバッグから何かを取り出す。
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