隣にいる理由〜選ばれるはずのなかった私が、あなたの妻になるまで〜
「いや、食事をする時間が惜しくて、とにかく仕事ばかりしてた。薫と会う前のような不健康さだから、怒られるかと思って、なかなか連絡できなかった……」
「ダメじゃないですか。せっかく病院で健康指導を受けて、睡眠時間だって最低限確保して、食事もきちんととれていたのに。だから今、とても疲れた顔をしているんですね」
私に図星を指されて遼さんは何も言い返せない。
「また今日から生活習慣を改善しますよ。食事もしばらく鉄分補給をメインにしますね。それから、最低でも6時間は寝てください。いいですね?」
有無を言わせない口調で私がそう言うと、遼さんも渋々「わかった」と返す。
とりあえずはまだ納得していないけれど、昼食を作るのが先だ。
私は米を研ぎ、炊飯器にセットすると、早炊きボタンを押す。
そして、買ってきた食材を使って調理を始めた。
今日の献立は親子丼と味噌汁、ブロッコリーのサラダだ。
炊飯器の米が炊けるまでに、全てが完成するよう、考えながら調理する。
親子丼は卵を半熟にするため、卵は米が炊ける直前に投入する。
味噌汁も、いつものように具沢山で作るので、おかずの品数が少なくてもそれで栄養がとれる。
お米が炊けると、私はそれぞれを器によそい、ダイニングテーブルに運んだ。
テーブルは以前、遼さんに台拭きをお願いしたことがあったため、綺麗に拭いてくれていた。
「お腹空きましたよね、ごはんにしましょう」
いつものように向かい合って座ると、いただきますをして食事に箸をつける。
「――おいしい。やっぱり薫の味が落ち着く」
そういえば、いつも一緒に食事をとるのは夕飯で、こうして昼食をするのは初めてだ。
遼さんは、味わうようにゆっくり親子丼を食べた。
その様子を見ながら、私はネットニュースの記事を思い出した。
会わずにいた間、どれだけ過酷な業務をこなしていたのか心配しつつ、味噌汁を飲んだ。
きっと食後に、その件について遼さんの口から報告があるだろう。
今は、しっかりと食事を味わってもらいたい。
食事が終わると、各自が使った食器をシンクへ運ぶ。
遼さんの器は綺麗に空になっている。
それを見るだけで、ホッとする。
食器を洗い終えると、いつものように遼さんがコーヒーを淹れてくれる。
「ダメじゃないですか。せっかく病院で健康指導を受けて、睡眠時間だって最低限確保して、食事もきちんととれていたのに。だから今、とても疲れた顔をしているんですね」
私に図星を指されて遼さんは何も言い返せない。
「また今日から生活習慣を改善しますよ。食事もしばらく鉄分補給をメインにしますね。それから、最低でも6時間は寝てください。いいですね?」
有無を言わせない口調で私がそう言うと、遼さんも渋々「わかった」と返す。
とりあえずはまだ納得していないけれど、昼食を作るのが先だ。
私は米を研ぎ、炊飯器にセットすると、早炊きボタンを押す。
そして、買ってきた食材を使って調理を始めた。
今日の献立は親子丼と味噌汁、ブロッコリーのサラダだ。
炊飯器の米が炊けるまでに、全てが完成するよう、考えながら調理する。
親子丼は卵を半熟にするため、卵は米が炊ける直前に投入する。
味噌汁も、いつものように具沢山で作るので、おかずの品数が少なくてもそれで栄養がとれる。
お米が炊けると、私はそれぞれを器によそい、ダイニングテーブルに運んだ。
テーブルは以前、遼さんに台拭きをお願いしたことがあったため、綺麗に拭いてくれていた。
「お腹空きましたよね、ごはんにしましょう」
いつものように向かい合って座ると、いただきますをして食事に箸をつける。
「――おいしい。やっぱり薫の味が落ち着く」
そういえば、いつも一緒に食事をとるのは夕飯で、こうして昼食をするのは初めてだ。
遼さんは、味わうようにゆっくり親子丼を食べた。
その様子を見ながら、私はネットニュースの記事を思い出した。
会わずにいた間、どれだけ過酷な業務をこなしていたのか心配しつつ、味噌汁を飲んだ。
きっと食後に、その件について遼さんの口から報告があるだろう。
今は、しっかりと食事を味わってもらいたい。
食事が終わると、各自が使った食器をシンクへ運ぶ。
遼さんの器は綺麗に空になっている。
それを見るだけで、ホッとする。
食器を洗い終えると、いつものように遼さんがコーヒーを淹れてくれる。