麗しの桃は攫われる〜狼獣人の番は甘い溺愛に翻弄される〜


「....モモネリア、お前の気持ちを考えずに俺は自分勝手なことをして、お前を傷つけた。許してほしいとは言わないし、俺を愛せなくても構わない。それでも、お前を失うのは耐えられない。食べなければ、いずれ体力が落ちてしまう。俺のことは嫌いでも、話してくれなくてもいいから、何か食べてくれないか。昨日から一日食べてなくて、お腹が空いているだろう?」



 切ない声で、モモネリアの身を案じる言葉がかけられる。

 家族にも、こんな心配されたことのないモモネリアは、不思議な感覚だった。

 それでも、食べる気になれず、ゆるゆると首を振って食事を押し返す。

 そのまま掛け布団を頭までかぶり、モモネリアはベッドに潜り込んでしまった。

 布団越しに、リードネストが何か言っている声が聞こえるが、くぐもってハッキリ聞こえない。


 モモネリアは、また重い瞼をとじた。
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