フィオナの運命
どこからか秘密がもれ、そのことを知った一部の国は、今こそアレクシア王国を滅ぼすチャンスだと結託し、戦争を仕掛けてくる。

戦地に赴かずに王宮の中で暮らすようにと父である国王が命じるが、ルシアスは首を振った。

「次期国王としてそのような恥ずべき行為はできません。私はこの運命を受け入れる。呪いと共に生きていきます」
「だがルシアスよ。最後の王族であるそなたまでもが命を縮めれば、残された国民はどうなる?」

ルシアスの母は、ルシアスを産んだ時に命を落とし、残された王族は国王とルシアスのみ。

果たして自分達の命は、あとどれくらいなのだろうか。

それを知る為に、『神の言葉を伝える』と言われている預言者を王宮に呼んだ。

バギラという名の老婆の預言者は、国王とルシアスの体内に広がるいばらを水晶に映し出し、無情な運命を告げる。

「国王陛下のいばらは、既に心臓のすぐ近くに迫っています。ルシアス王太子殿下は肩先まで。誠に遺憾ですが、国王陛下のお命はあと3か月、ルシアス王太子殿下はあと5か月ほどかと。このままでは王家は途絶えるでしょう」
「なんとしてもそれだけは避けなければ。バギラよ、なにか方法はあるのか?」

問い詰める国王に、バギラは静かに頷いた。

「シャーマンは今もこの世に存在します。『生命の巫女』の力を受け継ぐ娘が、どこかで生きている。呪いを解けるとしたら、シャーマンの血を引くその娘だけ」
「直ちにその巫女を探し、王宮に連れてまいれ」
「仰せのままに」
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