フィオナの運命
王族とシャーマンの一族の名にかけて
「フィオナ、フィオナ?」

愛しい声で呼ばれて、フィオナはそっと目を開ける。

横たわる自分を心配そうに覗き込むルシアスの顔が見えた。

「……ルシアス様」

微笑みかけてくれるルシアスに、フィオナもふわりと笑顔を咲かせる。

「平気か?」
「はい」

ルシアスに支えられて、フィオナは身体を起こした。

「良かった、一緒にいてくださって」

するとルシアスは表情を曇らせる。

「そなたを道連れにはしたくなかった」
「いいえ、わたくしが望んだのです。一人にされる方がどれだけ辛いか。たとえどこであろうと、ルシアス様のそばにいることがわたくしの選ぶ道であり、運命なのです」
「フィオナ……」

フィオナはルシアスの手をギュッと握って頷くと、辺りに目を向けた。

暖かい黄金色の草原のようなその場所は、見渡す限りなにもない。

だがルシアスと一緒なら、少しの不安もなかった。

「ルシアス様、これからどこへ?」
「そうだな。導かれるがまま、かな」

二人で立ち上がり、光が照らす方へと歩き出す。

しっかりと繋いだ手から、互いへの想いが伝わってきた。

――もう決して離さない――

ルシアスに握りしめられ、フィオナもギュッとその手を握り返した。
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