喫茶店の常連客に求婚されました!【店ごと買い取るってどういう事ですか?】
しばらく走ると悠乃は助手席からスティックタイプのパンを渡した。
「いただきます」
「どうぞ〜」
悠乃もパンをパクっと食べる。
「立木さんは嫌いな物はありますか?」
「嫌いな物は……実はあんまり飛行機は好きではないです」
「えっ!飛行場で会ったのに…」
「浮遊感が苦手で…急ぎの場合は仕方ないんです」
「それはアトラクション乗れますか?」
「実は…恥ずかしながら乗ったことがなくて…」
「テーマパーク的なものは嫌いですか?」
「嫌いではないですが行く機会がなかったと言うか…1人では行く気がしなくて」
「彼女とか行きたがりませんでしたか?」
「…はい」
「そっかぁ…まあみんなが好きとは限らないですけど、悠乃は好きです(笑)高校の時に制服デートとか憧れて、叶うことなく大学生になり、バイト代でお金貯めて、友達と行ってから見事にはまりましたね」
「それはデート?」
「女性の友達です(笑)実は、夢の国には男性と行くのは初めてです!」
「それは…光栄です」
立木さんは照れてパンを口にした。
「悠乃、嫌いな物って食べ物の事を聞いたつもりだったんですけど(笑)」
「あっ、すみません」
「いえ、悠乃も言葉が足りなくて(笑)」
「食べることが基本好きなので嫌いな食べ物はありませんね、悠乃さんは?」
「悠乃もー(笑)」
千葉までのドライブはあっという間だった。
「到着です」
「ありがとうございます、何か悠乃ばっかりお喋りしてしまって…うるさくなかったですか?」
「いえ、助かりました」
「ん?」と悠乃は首を傾げた。
「私は実は話すのが苦手で…」
「嘘!だってホテルマン…」
「仕事はスイッチが入るというか…」
立木さんはまた照れて悠乃から視線をそらす…
自分の手の甲を口に軽く当てて視線をそらすのを何回か悠乃は見たことがあった。
「あの、それは癖ですか?」
悠乃は気になって尋ねた。
「えっ?」
立木は悠乃に視線を戻した。
ニコニコと悠乃は笑っている。