喫茶店の常連客に求婚されました!【店ごと買い取るってどういう事ですか?】

「若いですよね?」

立木は悠乃の耳に近づいた。

「30歳です」

小さな声で言ってくれたのだ。

「今日は来年度の雲母ホテルの新入社員の制服の注文に来たんです」

うわっ、完全なお仕事ーーー

「すみません!あの!立木さんの誕生日を聞きたくて…今月ですよね」

「そうです、明日店に行けそうだったので明日誘おうと思ってたんですが…当社は誕生日休暇があるんですよ」

立木さんはスマホを出して悠乃に見せた。

「悠乃さんがお休み取れたらここに1泊しませんか?」

画面を見ると夢の国のホテルの部屋が映っていたのだ。

「えー!取れたんですか?」

「はい1部屋で申し訳ないですが」

「い、いつ?」

「最終週の水曜日、木曜日です」

「い、行きたいです!」

悠乃は無意識にぴょんぴょんと跳ねていた。

「はい、行きましょう(笑)」

立木はそれが可愛くて思わず笑ってしまった。

「すみません、明日また話しましょう、夕方行く予定です」

「はい、お仕事頑張ってください、秘書の方に謝っておいて下さい!」

立木はエスカレーターに乗り、上に着くと下でまだ見送っていた悠乃に手を振った。

や、やったーーー!!

悠乃はニコニコな笑顔でガッツポーズを作った。

あっ、戻らなきゃ、真梨の事忘れてた。

急いでチョコ売り場に戻ると真梨がキョロキョロしていた。

「真梨、ごめーん」

「あー、どこいってたの?」

「後で話す、買えた?」

「うん、買ったよ」

「悠乃も買う!」

「急に?」

「後ね、チョコだけじゃなくてプレゼントも買いたい」

「紳士コーナーに行こうか、私も見たいし」

「うん!」

悠乃がチョコを買うと2人は紳士コーナーの階へ行った。

この時期バレンタインデーのプレゼントとして色々人気な商品が出ている。

「去年は私も悠乃もお互いマフラーにしたよね」

「うん!」
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