喫茶店の常連客に求婚されました!【店ごと買い取るってどういう事ですか?】
この前千葉に行った時の車中よりは喋れてる気がするのは悠乃だけかなぁ?
「今日は一人で営業してみてどうでしたか?」
「大変でした…でも常連さん達が手伝ってくれて…凄く温かみを感じましたね、だからこそ『夢乃』はなくしたくないという気持ちになりましたし、もっと店の事を知ろうと思いました、父のやりたかった事がわかった気がします」
「それは良かったですね」
「はい…それであの…」
「はい?」
「立木さんは悠乃の事…本気なんでしょうか?」
「もちろんです、じゃないと結婚しませんかとは言いません」
「それは店の為じゃなくて?」
「店より先に悠乃さんに惹かれましたよ、私は…」
そっか…それは確かに言ってたな。
「私は少し焦ってしまったのかもしれませんが、あの日、大野さんが来た時に話を聞けたのは正直チャンスだと思いました、実際悠乃さんとあれから話す事が出来るようになったからです」
「そうですね、確かに」
「前に話したと思いますが初めて『夢乃』に来た時…凄く嫌な事があったんです」
「はい、言ってましたね」
「少し長くなりますが…私には2人の兄がいます、凄く頭もよくて、仕事もできます、私は劣等感がありました、大学も兄達と同じ大学を受験するも落ち、別の大学に行きました、会社に入っても兄達と比べられて居心地が悪かったのです」
悠乃は一人っ子だったので2人のいとこ達に可愛がられたから立木さんはつらかったんだろうな…
「家では家族と口をきくことも減り、両親は海外進出の為にシンガポールに今は住んでいます」
「では、お家には3人で?」
「いえ、1番上の兄はもう結婚していて、2番目の兄は結婚予定の彼女と同棲をしています」
ふぅと立木さんは深呼吸をしていた。