一等星センセーション―日陰女子、イケメンアイドルになります!?―
「怖いけど それでも行きたい
この鼓動 嘘つかない」
吐息で濡れる、甘く儚いミドルボイス。
伏し目がちに胸に手を当て歌うその姿は、線の細い美男子。
意志が見える歌詞に入った瞬間、その瞳が力強く前を向く。
カメラが切り替わる間際。
クッと片側だけ口角を上げて笑う。
“わかってやってる”。
客席のどこかで、誰かが崩れ落ちるみたいな悲鳴を上げた。
(――次は私の番)
ドクンドクンと耳の奥で、心臓はずっと脈打っている。
目を伏せて、恐る恐る軸足を一歩後ろへ下げる。
スタッと反転して着地。
視線を上げる。
――怖い。
逃げたい。
それでも。
恐る恐る前を向いた瞬間――
(――――宇宙。)