一等星センセーション―日陰女子、イケメンアイドルになります!?―
「じゃ、次。僕の番ね?」
大きな瞳にキラキラを溜め込んで、ぴんっと背筋を伸ばす。
カメラをまっすぐ見つめて笑った。
「宇佐美ユウキ。15歳の高1、最年少です!
ウサちゃんって呼んでください♡」
――アイドルのユウキだ!
思わずぱかっと開きそうになった口を、急いで閉める。
「ウッサちゃーん!」と南と蓮が笑いを堪えながらコールしてた。
>>え、可愛すぎん?
>>これが元・LinKAgeのエース 宇佐美ユウキ
「ありがとうございます」
完璧に作られた笑顔のまま、ユウキは肩を竦めた。
この流れ、次は私?
南のせいで台本通りの順番じゃなくなったから、空気読まなくちゃ!
そう思った時、昊が初めて口を開いた。
「……俺の番になった?」
>>わっ喋った!
>>オブジェじゃなかったのか
コメントがガンガン流れていく画面を、昊はぼーっと眺めている。
>>あれ?映像固まった?
――いえ、固まってるのは昊の方です。
「昊、自己紹介!」
昊の肩を叩いて小声で教える。
ぼんやりと焦点がわからなかった昊の瞳が、急にカチッとカメラを見た。
「金川昊。
あとは、……聞きたいことある?」
全員、ズコーッ
多分配信を見てる人も同じように思ってる。
“年齢!” “一言!”
と、私たちもコメントも、昊のことをお世話する。
>>要介護認定
>>くっそwwでも美しいから許す
散々な言われようなのに、昊は何も気にせずもう明後日の方向を向いている。
昊の生態にざわつくリスナーたち。
ここから自分のターンにするにはどうしたらいいの?
迷っていると、南がトントンと私の背を叩く。
“大丈夫”
そんな笑顔で頷いてくれた。
「……はい!」
ドキドキしながら、スッと真っ直ぐ手を挙げる。
カメラが、昊から私の抜きにスイッチする。