一等星センセーション―日陰女子、イケメンアイドルになります!?―
「……南は暖色禁止。より煩くなるから」
>>確かに。
淡々と辛辣な昊に、リスナーも冷静に同意する。
「じゃあ何色がいいんだよ。みんなで考えてくださーい」
態とらしく拗ねた顔した南の一声で、みんながうーんと唸る。
南らしい、色……
『一緒にやろーぜ、千景』
『め――っちゃ楽しかったっ!最高!』
自由で、いつも楽しそうで、キラキラと輝いている人。
『楽しみじゃない?千景。
5万人に見つけてもらえるの』
それでいて、私の元気がない時は、心が晴れになるような言葉をくれる。
――あ。
いろんな色が飛び交う中、私の心にひとつの色が浮かぶ
「水色は?」
みんなが議論をやめて、きょとんと私のことを見た。
「南って、大っきくて、自由で、晴れた日の空みたいでしょ?
だから、水色」
一瞬コメントもメンバーの声も全部止まって、
数秒してからぽつぽつと“いいかも”とコメントが戻り始めた。
「……へぇ。
千景には南がそう見えるんだ?」
にこにこと笑ってるのに、その声だけ少し冷たい。
ユウキ、なんか怒ってる?
そう思って、首を傾げかけた時。
「ポエムちっくだよねぇ」
空気を軽くするみたいに、蓮が笑った。
南は少しだけ目を細めて、私を見る。
「……じゃ、千景は黄色だな」
「――黄色?」
「そう」
今度は私がきょとんとする。
カメラに抜かれてるのも気にせず、私に向かって無邪気に笑いかけた。
「弱っちそうに見えて、ここぞって時にすげー光ってんだよなー。
だから、星みたいな黄色」
誰かにそんな風に言われたのは、初めて。
私の存在を、認めてもらえたような気がして胸がギュッと締め付けられた。
「――うん。」
顔が、へにゃりと勝手に緩んでしまう。
「俺、黄色がいい」
満足そうな顔で、南は頷く。
ちゃんと息を吸えてるのに、胸の奥だけ落ち着かない。
>>あっ……
>>はいはいはい、なるほどね???
そんなコメントが、一気に流れ出していた。