一等星センセーション―日陰女子、イケメンアイドルになります!?―
ドン!と真面目な顔でそう言ったユウキに、私は一瞬固まる。
けれどユウキはそれに気付いてないのか、淡々と話し続けた。
「普段から仲良かったり切磋琢磨したりする姿見せとくと、パフォーマンスした時のファンの熱量が段違いになるわけ。
だから、エピソード作るのは大事なことで――……
って、ちゃんと聞いてる!?」
ハッ!我に返る。
綺麗な顔した顰めっ面が、不服そうに私を見てた。
「や、ごめん。聞いてた。聞いてたよ。」
慌てて首を横にする。
“ホントかな”とユウキの目が細くなった。
「本当だって。ただ、びっくりしちゃって。
ユウキってすっごくアイドルが好きなんだなって」
ぴたりとユウキの表情が止まる。
少しの間。
周りのマダム達のお喋りの声が急に良く聞こえるようになった。
「……別に普通でしょ。
ファンの期待に応えるのも、プロなら当然」
バツが悪そうに、ユウキはふいっと横を向いて頬杖をつく。
サラッと流れた髪の隙間から見える耳は、赤くなっていた。
(……照れてる)
「ふふ、」
「なに笑ってんの」
まつ毛が翳るジト、とした目が私を睨む。
「え、いや!別に、笑ってないよ!?」
「さ、食べよ」と鉄板の音がしなくなったハンバーグに注意を逸らして誤魔化す。
「っと、調子狂う。ヘンなやつ」
頬杖をついた手で口元を隠しながら、ユウキがボソッと呟いた。