一等星センセーション―日陰女子、イケメンアイドルになります!?―
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ね、……寝過ごしちゃった……
ユウキと別れて帰りの電車に乗った後、乗り換えてから見事にやらかした。
何駅先まで来ちゃったんだろう?
都心にいたはずなのに、慌てて降りた駅の見える景色はちょっと古めの住宅街だ。
とりあえず、反対側のホームに行こう。
とぼとぼと閑散とした駅の階段を目指す。
その時、線路の向こうの通りに見覚えのあるペールピンクの髪を見た。
――蓮?
マスクしてるし、帽子被ってるけど。
帽子からはみ出したあの髪色と、手足の長い細身のシルエットは間違いなく蓮だ。
スーパーの買い物袋を両手に提げている。
中身は食材?だとしたら1人分にはとても見えない荷物だけど。
……そういえば、最初に会った時に宇都さんも「“また”匂わせで炎上したら」とか言ってたな。
時々蓮が纏うベリーみたいな甘い匂い。
女慣れしてそうな軽い雰囲気。
レッスン後にしたみんなとの会話もチラついて、頭の中で嫌な答えだけが形になっていく。
――や、でも勘違いかもしれないし……
『アイツが変な動きしてたら止めてよね!』
ユウキの言葉が脳裏に過ぎる。
迷って足が浮いたり付いたり。
違うかもしれない。
でも、本当だったら――
flying-Hiが、揺れる?
そうこうしている間に、蓮の姿は通りの角に差し掛かろうとしている。
自分だって爆弾級の秘密を持ってるのに、人の秘密を暴くのは最低かもしれない。
けど――黙って見過ごすのはダメな気がする。
「蓮、ごめん!」
迷いを振り切るように、首を横に振る。
(間違ってたらちゃんと謝る、そうしよう!)
転がるように階段を駆け降りる。
急いで改札を出て、私は蓮の後を追った。