一等星センセーション―日陰女子、イケメンアイドルになります!?―
どこか逃げるところ……と思ってる間に、女の子達が軽快に階段を駆け降りてくる。
あっという間に目の前まで距離を詰められると、しっかりと服の裾を掴まれてしまった。
「かげちゃん、あそぼっ」
うっ、眩しい!
私を見上げる、キラキラとした瓜二つの無垢な笑顔。
今度は私の側でぴょこんぴょこんと跳ねだした。
その度、柔らかそうな髪もふわふわと揺れる。
甘ったるい、知ってるベリーの香りがした。
――あれ?これって……
「こーら。蘭・鈴!」
上から緩いのにキッパリとした蓮の声が降ってくる。
そこを見れば、廊下の手すりに腕を置いた蓮が、“めッ”とでもいいそうな顔で見下ろしていた。
「かげちゃんは俺に会いに来たのー。
家入って留守番してて。1年生のお姉さんなら、できるっしょ?」
目の前の満面の笑顔が、不貞腐れた顔になった。
「「……お兄ちゃんのけち!」」
2人一緒に私の服から手を離して、2人一緒にトコトコと階段を駆け上がる。
蓮のそばまで来ると同時にいーっと口端を伸ばして、家の中に入っていった。